難しいリモートワークショップの対処策

先日昨年7月から始めたアクションラーニング型研修の発表会を行いました。
アクションラーニング型というのは、自分たちでテーマ選びをして、
そのテーマについて調べ、学び、最終的には自分たちなりの提言案を検討し、
発表を行うタイプの研修のことです。
(正式な英語はアクティブ・ラーニングですが、日本ではこの呼び名で
通っています。)

通常は、月に一度2日間リアルで集まって、それを半年位続けて、発表会を
行っていました。
しかし、2020年度は、なんと最初から最後の発表会まですべてリモートで
実施することなり、私も指導講師として、受講者16名の皆さんと一度も
リアルで会うことなく、総勢70名超の参加者で発表会を迎えました。
使用したツールはzoomでした。

受講者の属する業界は同じですが、出身企業はまちまちで、それを4人ずつ
4グループに分かれてもらい、自分たちで業界関連テーマを選定し、そのテーマに
ついて具体的な提言を行ってもらいました。

受講者同士も公式には一度もリアルで会うことなく、すべてリモートで討議や
リサーチをやってもらいました。
ただし、うち2グループは、自発的に集まりを持ったようでした。

何といっても一番難しかったのは、個々人のモチベーションを上げることでした。
こうしたアクションラーニング型の研修では、自分たちでテーマ選びをして、
そのテーマについて
調査を行い、提言骨子に関連して試作や実験まで行ってもらう
必要があるため、リモートで
その動機づけを行うのは大変でした。

例えば、テーマ候補について、詳しい研究者にインタビューしろと言っても、やって
来ず、ただインターネットを検索しているだけとか、テーマの入り口でうろうろ
して1ヶ月、2ヶ月と過ぎて行きます。

こちらは、過去の経験から、いついつまでにはテーマ選定を終えて、具体的な
提言内容
作りに入っていなければならないと分かっているので、「このままじゃ、
間に合わなく
なる!」とやきもきしました。

ただ、こちらが焦ってヒステリックになっても仕方がないので、例えば、比較的
検討が進んでいるグループを引き合いに出して、競争意識を持たせたり、
相互にコメントし合わせたり、こちらから
追い込むようなコメントをしたり、
リサーチ先を紹介してサポートしたりと、目指すレベルまで引き上げるために
ありとあらゆる手立てを使いました

本人たちも、最終的には自社の社長や上司に向けて発表を行うので、恥ずかしいものは
出せないと頑張ってくれました。

さて、その発表会ですが、聞き手は、受講者の会社の社長や上司、関連官庁の方々で、
発表後にいろいろと質問やコメントをもらいましたが、なんと!例年リアルで行って
いるものと遜色ないレベルであると、ご評価を頂きました。

私も指導講師として講評しましたが、その中で、すべてリモートになったことでの
やりづらさとその対策について、参加された皆さんに以下のようなポイントで
お話しました。

コロナ禍に対応する手立てとして実施したものですが、今後は、コロナ禍が収まっても
リアルとリモートを組み合わせて活用できそうに思えてきたので良かったです。

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